気づけば、嘘が増えていた
ギャンブルをしていた頃を振り返ると、
気づけば、
いろんな場面で嘘をつくようになっていた。
給料の額。
どこへ行っていたのか。
借金のこと。
最初から嘘をつこうと思っていたわけじゃない。
でも、
本当のことを言えなくなっていた。
負け額はいつも少なく言っていた
妻にパチンコを容認されていた頃があった。
だから、
行くこと自体を隠していたわけではない。
でも、
「いくら負けた?」
と聞かれると、
正直に答えたことはなかった。
1万円負けても、
「1,000円負けた」
5万円負けても、
「5,000円負けた」
そんな感じだった。
相手が機嫌を悪くしない範囲を、
自然と探っていた気がする。
今思うと、
嘘をついているというより、
そうしないとやっていけなくなっていた。
借金より怖かったもの
借金を隠していた時期は長かった。
あの頃は、
返済のことを常に考え、それと同じだけ、
どう隠すか。
どう説明するか。
どう今日を乗り切るか。
そんなことばかり考えていた。
バレることがとにかく怖かった。
だから、
問題を解決しようとするよりも(すでに自分では解決できない状態だった)、
その場を乗り切ることが最優先になっていた。
何気ない会話が一番苦しかった
今でも覚えている。
妻から、
「毎月引かれているこのクレジットのお金って何?」
と聞かれたことがあった。
普通の会話だったと思う。
責められていたわけでもない。
でも、
自分は答えられなかった。
ショッピング枠を良くない使い方していたからだ。
何気ない質問なのに、
頭の中では必死に言い訳を探していた。
振り返ると、
特別な場面よりも、
そんな日常会話の方が苦しかった気がする。
今でも少し身構える
正直に言うと、
今でもお金の話は少し苦手だ。
妻からお金の話をされると、
一瞬だけドキッとすることがある。
隠す必要なんてない。
家計のためのお金だし、
後ろめたいこともない。
それでも、
昔の感覚が少し残っているんだと思う。
嘘をつかなくていいだけで楽だった
でも、
今は給料を額面通り渡せる。
少なく見せる必要もない。
何気ない会話の中で、
言い訳を考える必要もない。
どこへ行っていたか、
何にお金を使ったか。
隠さなくていい。
ギャンブルをやめて、
お金に余裕ができたことも嬉しかった。
時間に余裕ができたことも嬉しかった。
でも、
嘘をつかなくていい生活になったことは、
それと同じくらい大きな変化だったと思う。
