【病的賭博が止まらなかった頃①】もう行かないと決めたはずだった

ギャンブル依存

行かないと決めて眠りについた

前日に負けて帰る。

財布の中のお金も減っている。

またやってしまった。

そんな気持ちになりながら、

「もう行かない」

そう決めて眠りにつく。

あの頃は何度もそうだった。

もうやめよう。

今度こそやめよう。

本気でそう思っていた。

少なくとも、
その日の夜までは。

朝になると勝つ場面を想像していた

でも朝になると変わる。

前日の夜には、
あれだけ「もう行かない」と思っていたはずなのに、

気付けばスロットのことを考えている。

好きだった台の演出。

あの演出が起これば。

あの流れに入れば。

何千枚も出るかもしれない。

そんなことを想像していた。

不思議なことに、

前日に負けたことよりも、

勝つかもしれないという期待の方が頭の中を占めていく。

そして気付けば、

「早く行かないとあの台を取られてしまう」

そんなことまで考えている。

昨日の夜には、
もう行かないと決めていたはずなのに。

でもその頃には、

行くか行かないかを考えている感覚ではなかった。

今日は何を打とうか。

朝イチなら座れるだろうか。

そんなことを考えていた。

今振り返ると、

あの時点で気持ちはもう店に向かっていたんだと思う。

店へ向かう時はいつも楽しみだった

もちろん不安もあった。

また負けたらどうしよう。

お金もない。

本当は行かない方がいい。

そんなことは分かっていた。

でも、

それ以上にワクワクしていた。

今日は出るかもしれない。

あの演出が見られるかもしれない。

そんな期待で頭の中はいっぱいだった。

店に着くと、

まずタバコを吸う。

コーヒーを買う。

そして台へ向かう。

今思えば、

あの頃の自分にとってパチンコ店は、

ギャンブルをする場所というだけではなかった。

癒しの場所でもあったんだと思う。

現実に戻される瞬間

でも、

そんな期待が長く続くことは少なかった。

1万円使っても何も起きない。

見たい演出も来ない。

気付けば財布の中のお金が減っている。

その頃になると、

少しずつ現実に戻される。

「またやってしまったかもしれない」

そんな気持ちになり始める。

そして負けて帰る。

帰り道では、

「なんでまた行ってしまったんだろう」

そう思う。

昨日もそう思った。

今日もそう思っている。

それなのに、

また繰り返してしまう。

ひどい時には、

「こうなったら明日取り返すしかない」

と投げやりになっていたこともあった。

当時は意志が弱いだけだと思っていた

当時の自分は、

病的賭博(ギャンブル依存症)だとは思っていなかった。

店へ行くことを選んでいるのは自分。

だから、

やめられないのは意志が弱いからだと思っていた。

やめると決めたのに行ってしまう。

また負ける。

また後悔する。

その繰り返しだった。

今だから分かること

でも今なら少し違う見方ができる。

前日の夜には本気でやめようと思っていた。

負けて後悔もしていた。

お金だってなかった。

それなのに翌朝になると、

勝つ場面を思い浮かべていた。

そして気付けば店へ向かっている。

当時の自分は、

自分で決めているつもりだった。

でも今振り返ると、

あの頃の自分はギャンブルに支配されていたんだと思う。

やめたいと思っているのにやめられない。

行かないと決めているのに行ってしまう。

それは意志の弱さの話ではなかった。

病気なのだ。

だからもし今、

当時の自分と同じように苦しんでいる人がいるなら、

自分を責め続けないでほしい。

少なくとも私は、

「意志が弱いからやめられない」

と思い続けている間は、

止めることができなかった。

病的賭博という病気にかかっているのだから、専門の人に診てもらうことが私には必要だった。

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