ギャンブルのための嘘が、普通になっていた

最初は、小さい嘘だった

最初から、
大きな嘘をついていたわけじゃなかった。

「今日は少し残業」

そんな小さいものだった。

でも気づけば、
パチンコへ行くための嘘が、
生活の中で当たり前になっていた。

「残業」はかなり自然に使っていた

仕事終わりにそのままパチンコへ行く時は、
「残業」と言うことが多かった。

今思えば、
かなり自然に言っていたと思う。

その頃にはもう、
隠すこと自体に慣れてしまっていた。

染みついたタバコの匂いでバレないように、
帰ると顔を合わせることなく、
そのままシャワーを浴びることもしばしばあった。

本当の金額は言えなかった

負けた時も、
本当の額は言えなかった。

例えば、
5万円負けていても、
「5千円くらい」

そんなふうに、
一桁少なくして話していた。

給料についても同じだった。

実際の額面より少なく言って、
使えるお金が少ないように見せていた。

嘘をついていたのは、誰かを騙したかったからじゃない

もちろん、
バレたくない気持ちもあった。

怒られたくなかったし、
心配もかけたくなかった。

でも一番近かったのは、
その場をなんとかやり過ごしたい、
という感覚だった気がする。

本当のことを話した瞬間、
今の生活が全部崩れてしまいそうで怖かった。

だから、
少しだけ現実を薄くするような嘘が、
少しずつ増えていった。

気づけば、“隠すこと”が普通になっていた

当時は、
「仕方ない」
くらいに思っていた。

借金そのものもしんどかったけど、
嘘を重ねながら生活することにも、
かなり疲れていた気がする。

本当のことを言わないまま過ごしていると、
どこかで常に、
辻褄を合わせ続けないといけなかった。

今振り返ると、
あの頃はずっと気を張っていたんだと思う。

今思うこと

当時の自分は、
嘘をつきたくてついていたわけじゃなかった。

でも、
ギャンブルを続けるためには、
隠すしかなくなっていた。

そして、
隠すことが増えるほど、
一人では抜け出しにくくなっていった気がする。

もし今、
同じように一人で抱え込んでいるなら、
誰かに話してほしいと思う。

自分も、
一人でどうにかしようとしていた時は、
何も変わらなかった。

タイトルとURLをコピーしました